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- 遺族向け|死亡事故時の労災申請と賠償手続き
労災保険を申請する流れ
労働者が労災によって亡くなってしまった場合、遺族はどうすればよいのでしょうか。労災発生から労災保険の申請までの流れと賠償手続きについて解説します。
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会社などから労働災害の報告を受ける
労災が発生すると、遺族は会社や病院から事故発生の連絡を受けることになります。
いずれの場合であっても亡くなってしまったときは、医師から死亡診断書を取得しましょう。気持ちの整理ができない状態だと思いますが、労災保険の申請に必要となり、労災との因果関係を示すためにも迅速に取得することが大切です。
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労災保険申請のための書類を準備する
労災保険の遺族補償給付を申請することになります。厚生労働省のホームページから書式をダウンロードしましょう。
書式は、亡くなった方が業務中であったのか通勤中であったのかによって異なるため注意が必要です。
死亡診断書・死体検案書・検視調書などの労働者が死亡した事実や死亡年月日を証明できる書類を一緒に提出しなければなりません。
また、遺族であることがわかるよう、労働者との身分関係がわかる戸籍の謄本・抄本なども必要です。
ほかにも、申請者や亡くなられた方の状況に応じて添付書類が必要になることがあります。弁護士にご相談いただくか、労働基準監督署へ問い合わせましょう。
弁護士に相談する
書類を提出する前に、弁護士に相談することも非常に大切です。
労災が認められる条件を証明する証拠がそろっているかどうかなど、遺族だけで判断をするのは容易ではありません。弁護士に相談すれば、どのような証拠を用意すればよいかアドバイスを受けることが可能です。
また、弁護士が作成する意見書を付すことで労災申請が通りやすくなる可能性も高まります。
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労働基準監督署へ書類を提出する
書類が準備できたら、労働基準監督署へ提出します。提出方法は、郵送または直接所轄の労働基準監督署への持参です。
追加書類を求められた場合は速やかに提出しましょう。
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審査結果に応じて給付を受ける
労働基準監督署は書類を確認し、必要に応じて現場確認や会社の調査などを行います。審査によって遺族補償が認められれば、給付を受けることになります。
申請から給付の受け取りまでは、通常1か月〜3か月です。ただし、審査に時間がかかり6か月以上先になるケースもあります。
会社への損害賠償請求手続き
労働者が死亡した原因が会社の安全配慮義務違反によるものであれば、労災申請とは別で、会社に対して損害賠償請求を行うことができます。
死亡慰謝料・死亡逸失利益・葬儀費用・墓石建立費など、状況に応じて請求項目を検討しましょう。
基本的には、弁護士にご相談いただき、どのような項目をいくら請求するべきか、証拠や領収書の有無なども含めて検討するのがよいでしょう。
損害賠償請求の手続き
損害賠償請求の際は、まず示談交渉を行うのが一般的です。会社の担当者との面談・電話での交渉・内容証明郵便での請求などによって行います。
弁護士に依頼することで、適切に交渉できる可能性が高くなるでしょう。
示談交渉ではまとまらない場合、裁判所を通じて調停の申し立てや損害賠償請求訴訟を行うことになります。この場合、遺族だけで対応をするのは非常に難しいと言えます。
なるべく早い段階で弁護士に相談・依頼をするほど、よりスムーズに手続きを進めることができるでしょう。
当事務所では、経験豊富な弁護士が遺族の方々の労災申請や損害賠償請求をサポートいたします。お困りの際は、いつでもご相談ください。
