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労災事故でせき髄損傷・頸髄損傷を受傷したら

2022/01/25

労災事故に遭った場合の注意点

最初に労災事故に遭った場合の注意点についてご説明致します。
誤った判断をされている方が非常に多いことから、まず最初にお読み下さい。

労災事故に遭った場合、労災保険が適用されることは皆様もご存知だと思います。

しかしながら、労災事故に遭った方が受け取ることが出来るお金は、労災保険からの給付が全てではありません。

労災保険から支給されるのは、治療費と休業損害の一部(6割+特別支給金2割)のみで、慰謝料等は含まれていません。
なお、後遺障害が認定された場合には、障害補償一時金等が支給されますが、これも後遺障害に関する賠償金の全てを補償するものではありません。

したがって、労災事故に遭われた場合、労災保険から支給されたもの以外に慰謝料等を会社や会社が加入する保険会社等に請求する必要があります

ところが、労災保険からの給付が全てであると誤解され、会社に対する請求を行わない方が非常に多い印象です。
また、会社の担当者も、労災事故の補償は、労災保険から全てなされると誤解していることが多く、労災保険の手続を行ったので、会社としてはやるべきことは全てしたといった対応をすることが少なくありません。

なお、労災事故がご自身の不注意によって発生した場合においても会社が全く責任を負わないことの方が少ないことから、労災事故に遭った場合には、必ず専門家に相談することをお勧めします。

労災事故で脊髄損傷・頸髄損傷を受傷した場合どうしたら良い?

高所から転落するなどの労災事故で、脊椎損傷・頸髄損傷を受傷した場合、後遺障害が残存する可能性が非常に高いと思います。

そこで、脊椎損傷・頸髄損傷を受傷した場合にどのように対処すべきかを説明致します。

労災保険の適用を受ける

まずは、会社にお願いするなどして、労災保険の適用を受ける必要があります。
会社が協力的ではない場合でも労災保険を適用を受けることは可能ですので、会社が協力してくれないからといって諦めることはありません。

治療を継続する

労災保険の適用がなされれば、労災保険から、治療費と休業補償が支払われますので、当面の間は、労災保険を利用して、治療を継続することになると思います。

しかしながら、労災保険からの治療費や休業補償の支払いは完治するまで支払われる訳ではありません。
完治していない場合でも、症状固定と判断された場合には(それ以上治療を継続しても治療効果が上がらないと判断された場合には)治療費や休業補償の支払いが打ち切られるのです。

特に、脊椎損傷・頸髄損傷を受傷した場合、残念ながら完治しない場合も少なくないことから、いずれかの段階で、治療費や休業補償の支払いが打ち切られると考えておいた方が無難だと思います。

では、その場合、どうすれば良いのでしょうか?

後遺障害の申請を行う

症状固定の時点で、何らなの症状が残存している場合、後遺障害の申請を行う必要があります。
そのうえで、労働基準監督署が、残存する症状が後遺障害に該当すると判断した場合には、後遺障害の等級に応じて、障害補償一時金等が支払われます。

なお、後遺障害の等級については、後述致します。

まとめ

脊椎損傷・頸髄損傷を受傷した場合、一定期間治療を継続した後、後遺障害の申請を行うことなることが大半です。
そのため、後々、後遺障害の申請を行う必要があることを前提に治療・検査を受ける必要があります。
後遺障害の申請には医師の協力が必要になることも少なくありませんので、協力的な医師のもとで治療を行うことが大切です。

脊椎損傷・頸髄損傷を受傷した場合の後遺症・後遺障害

せき髄の障害とは

せき髄の損傷(第2腰椎以下のせき柱内の馬尾神経が損傷された場合も含む。以下同じ。)による障害については、以下によるとされている。
外傷などによりせき髄が損傷され、対麻痺や四肢麻痺が生じた場合には、広範囲にわたる感覚障害や尿路障害(神経因性膀胱障害)などの腹部臓器の障害が通常認められる。
また、せき柱の変形や運動障害(以下「せき柱の変形等」という。)が認められることも多い。
このように、せき髄が損傷された場合には複雑な諸症状を呈する場合が多いが、せき髄損傷が生じた場合の障害等級の認定は、原則として、脳の身体性機能障害と同様に身体的所見及びMRI,CT等によって裏付けることのできる麻痺の範囲と程度により障害等級が認定される。
ただし、せき髄損傷に伴う胸腹部臓器の障害やせき柱の障害による障害の等級が麻揮により判断される障害の等級よりも重い場合には、それらの障害の総合評価により等級が認定される。
なお、せき髄損傷による障害が第3級以上に該当する場合には、介護の要否及び程度を踏まえて等級が認定される。

脊椎損傷・頸髄損傷を受傷した場合の後遺障害等級
1級の3

せき髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、常に他人の介護を要するものが1級の3に該当するとされている。
具体的には、以下のものが1級の3に該当するとされている。
・高度の四肢麻痺が認められるもの
・高度の対麻痺が認められるもの
・中等度の四肢麻痺であって、食事・入浴・用便・更衣等について常時介護を要するもの
・中等度の対麻痺であって、食事・入浴・用便・更衣等について常時介護を要するもの

2級の2の2

せき髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作について、随時介護を要するものが、2級の2の2に該当するとされている。
具体的には、以下のものが2級の2の2に該当するとされている。
・中等度の四肢麻痺が認められるもの
・軽度の四肢麻痺であって、食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの
・中等度の対麻痺であって,食事・入浴・用便・更衣等について随時介護を要するもの

3級の3

生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、せき髄症状のために労務に服することができないものが、3級の3に該当するとされている。
具体的には、以下のものが3級の3に該当するとされている。
・軽度の四肢麻痺が認められるもの
・中等度の対麻痺が認められるもの

5級の1の2

せき髄症状のため、きわめて軽易な労務のほかに服することができないものが、5級の1の2に該当するとされている。
具体的には、以下のものが5級の1の2に該当するとされている。
・軽度の対麻痺が認められるもの
・一下肢の高度の単麻痺が認められるもの

7級の3

せき髄症状のため、軽易な労務以外には服することができないものが、7級の3に該当するとされている。
具体的には、以下のものが7級の3に該当するとされている。
・一下肢の中等度の単麻庫が認められるもの

9級の7の2

通常の労務に服することはできるが、せき髄症状のため、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるものが、9級の7の2に該当するとされている。
具体的には、以下のものが9級の7の2に該当するとされている。
・一下肢の程度の単麻痺が認められるもの

12級の12

通常の労務に服することはできるが、せき髄症状のため、多少の障害を残すものが、第12級の12に該当するとされている。
具体的には、以下のものが12級の12に該当するとされている。
・運動性、支持性、巧緻性及び速度についての支障がほとんど認められない程度の軽微な麻痺を残すもの
・運動障害は認められないものの、広範囲にわたる感覚障害が認められるもの

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